弘前大学の男女比率の現状 (2009年10月 現在)

本学教職員の総数は1710名、そのうち女性は751名で43.9%である。大学教員は683名で女性は94名(13.8%)、附属学校園教員は104名で女性58名(55.8%)である。一方、特別職員・事務職員・技術職員は356名で女性は97名(27.2%)、*コ・メディカルは567名で女性502名(88.5%)である。大学教員や事務系職員では女性が少ないが、附属学校園教員とコ・メディカルでは女性が半数を超え、特にコ・メディカルでは約9割が女性である。本学の教職員の男女比率は、子どもの養育・教育や看護を担うのは女性であるという固定的な性別役割分担・分業を反映している。

※ コ・メディカル = 医師を除く医療従事者

学部専任担当別の教員数と女性比率

図1に学部専任担当別の教員数と女性比率を示す。女性の大学教員は学部等により異なり、保健学研究科では女性が41名(41.8%)と多いが、理工学研究科では2名(2.3%)、農学生命科学研究科では3名(4.3%)、医学研究科では8名(5.6%)と非常に少ない。この結果は全国平均(平成20年度学校基本調査 文部科学省)の傾向、つまり医学・歯学以外の保健分野では女性教員が多く、工学・理学・農学分野では少ない(特に工学分野では7.3%)と類似しているが、本学の結果はそれをさらに下回っている。

弘前大学の2009年10月現在 学部専任担当別の教員数と女性比率

学部学生数と女性比率

図2に学部学生数と女性比率を示す。学部学生の総数は6013名、そのうち女性は2679名で44.6%である。学部ごとにみると、女性比率の高い学部は教育学部687名(66.6%)、医学部保健学科514名(60.9%)、人文学部763名(52.5%)であるが、理工学部、医学部医学科、農学生命科学部では女性比率が半数以下で、特に理工学部221名(17.1%)では他の学部に比べて低い割合である。

弘前大学の2009年10月現在 学部学生数と女性比率

大学院学生数と女性比率

図3に大学院学生数と女性比率を示す。大学院生の総数は701名、そのうち女性は215名で30.7%であり、学部学生に比べて女性比率は低い。研究科ごとにみると、女性比率の高いところは教育学研究科45名(61.6%)、保健学研究科44名(52.4%)であるが、他の5つの研究科では女性比率が半数以下で、中でも理工学研究科では17名(8.5%)と他の学部に比べて非常に低い割合である。

弘前大学の2009年10月現在 大学院学生数と女性比率

学部学生や大学院生の女性比率は全国平均の傾向とほぼ同じであるが、本学では学部学生の女性比率がそれより3.5ポイント高いことは特徴といえる。

以上のことより、本学ではコ・メディカルを除く教職員の女性比率が13.8%と低く、学部学生や大学院生の女性比率がそれぞれ44.6%、30.7%と比べて極めて低いことは、特に女子学生への今後の教育や将来に向けての職業選択に少なからず影響を与えると推測される。一方、コ・メディカルの女性比率の高さも同様で、特に男子学生への影響が懸念される。
さらに、「弘前大学男女共同参画推進基本計画」(平成21年8月3日 策定)には「女性教員比率を2015年までに20%に向上する」こととしており、目標達成のための積極的な取組は緊急の課題である。

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