室10周年記念シンポジウム「男女共同参画推進、そしてその先」を開催しました

弘前大学は昨年12月19日、創立50周年記念会館みちのくホールにおいて、弘前大学男女共同参画推進室10周年と弘前市男女共同参画推進20周年を記念したシンポジウム「男女共同参画推進、そしてその先」(共催:弘前市、北東北ダイバーシティ研究環境実現推進会議、あおもりダイバーシティ研究環境推進ネットワーク)を開催しました。

シンポジウムの前半は、渥美由喜先生(内閣府地域働き方改革支援チーム委員)による特別講演が行われました。渥美先生は、ダイバーシティとは適材適所の考え方であり、その推進においては職業人としてだけではなく、家庭人や地域人としての「多面性」がリスクマネジメントにつながると指摘。また、ダイバーシティが進んでいる大学ほど学術論文の成果が大きいというデータや、多様性や多面性に耳を傾けることのできるリーダーの存在がイノベーションの高い組織には不可欠であることなどについてお話しされました。また、弘前大学や弘前市に対して、「だれもが『弘前大学で働いてよかった』『弘前市で暮らしてよかった』と思えるようなダイバーシティ推進を」と期待を寄せられました。

後半は本学 藤﨑浩幸男女共同参画推進室長のコーディネートにより、佐藤敬学長と櫻田宏弘前市長との対談が行われました。対談では特別講演の感想やこの10年・20年を振り返っての所感が述べられたほか、櫻田市長からはリケジョ育成や性的マイノリティの人たちへの配慮などの市の最近の取組が紹介されました。佐藤学長からは「(櫻田市長の働きかけにより内閣府の)『輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会』に入ったことを誇るのではなく、輪を広げていかなければとあらためて思った。多様性・多面性を追求し、いろいろな人が働きがいや学びがいのある弘前大学にしていきたい」と決意が語られました。

当日は地域の方々や学生も含む147名の方にご参加いただき、「職場のマネジメントのあり方について、大変参考になった」「大学と地域のリーダーが、建て前でなく本気で男女共同参画を進めたいと考えていることが良く分かり、弘前市の未来に明るい兆しが見えた」「視野を広げるという意味で、渥美先生の話を聞けて良かった。学長も市長も男女共同参画推進に積極的というのは知らなかったので、これからは活動に注目したい」などの感想が寄せられました。
(本シンポジウムは本学の男女共同参画トップセミナー、弘前市の管理職研修を兼ねて開催されました。)