平成26年度男女共同参画推進室シンポジウム「家族を看護・介護するとき」を開催しました

<日時> 平成26年9月10日(水)
     13:00〜14:30 (パネルトーク)
     14:45〜16:00 (パネルディスカッション)
<場所> 弘前大学創立60周年記念会館 コラボ弘大 8階 八甲田ホール

<コーディネーター> 木立 るり子 氏 (弘前大学大学院保健学研究科教授)

<話題提供者> 
小山 ひろ子 氏 (弘前市第三地域包括支援センター主任介護支援専門員)
袴田 光樹 氏 (弘前大学医学部附属病院地域連携室)
沼倉 昌洋 氏 (あんさん訪問看護ステーション代表取締役所長)

<参加人数>  38名

平成26年9月10日、コラボ弘大八甲田ホールにおいて、シンポジウム「家族を看護・介護するとき」を開催いたしました。
本学大学院保健学研究科教授で老年看護がご専門の木立るり子先生をコーディネーターとして、それぞれ「ケアマネージャー」、「医療ソーシャルワーカー」、そして「訪問看護」のお仕事をされている三人の方を話題提供者としてお迎えしました。

シンポジウムは日景室長、つづいて佐藤学長の挨拶で始まりました。日景室長は、看護・介護が性別にかかわらずすべての人に関わってくる問題であること、にもかかわらずたいていの場合は女性が看護・介護するというように、そこにはジェンダーの問題が関係してくることを指摘されました。

コーディネーターの木立先生のご挨拶につづいて、三人の話題提供者からそれぞれご自分のお仕事についてご説明いただきました。
弘前市第三地域包括支援センター主任介護支援専門員の小山ひろ子氏は、地域包括支援センターとはどのような機関なのか、ケアマネージャーとはどんな役割を担っていて、どんな仕事をする人たちなのか、さらに、家族看護・介護には現在どんな課題があるのかについてお話し下さいました。
本学医学部附属病院地域連携室の袴田光樹氏からは、患者がどんなときに地域連携室を利用するのか、医療ソーシャルワーカーの業務とはなにか、看護・介護の最近の動向、そして現在では「看取りのケア」が避けて通れない課題となっていることなどについてお話がありました。
青森市を拠点とするあんさん訪問介護ステーションの代表取締役所長で緩和ケア認定看護師の沼倉昌洋氏は、東青地区での訪問看護ステーションの実情、在宅療養でどんなことができるのか、訪問看護開始までの流れ、訪問看護を受けている患者の一ヶ月の流れ、家族看護・介護に関する男女差、別居家族の看護・介護等々についてお話し下さいました。

パネルトークでは、木立先生が看護・介護における男女差について話題提供者に意見をうかがいました。同性看護・介護が基本だけれども、青森はなにぶん人材不足であるという意見(沼倉氏)や、最近では男性の側でも看護・介護に対する意識がだんだんと高まりつつあるという指摘(袴田氏)がありました。

シンポジウム後半のパネルディスカッションでは、来場者から出された質問に答えるかたちで議論が行われました。

まとめとして、小山氏は、看護・介護において家族にしかできないことが多々あり、日ごろからコミュニケーションをとることが重要だと強調されました。
袴田氏は、看護・介護においては誰かが一方的に支えるのではなく、みんなで支えあうのであり、自分はその連携のための「のりしろ」の役目を果たして行きたいと言われました。
沼倉氏は、それぞれが自分自身の介護される姿を想像し、自分の死をみつめるのが大切だと述べられました。
最後に木立先生が、自宅で自分の父親を看取ったご自身の経験を話され、看護・介護にかかわる専門職の人たちに感謝を述べるかたちでシンポジウムを締めくくりました。

ご協力ありがとうございました。

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