平成26年度第1回「さんかくカフェ」を開催しました

(参考リンク)平成26年度第1回「さんかくカフェ」開催のお知らせ

弘前大学男女共同参画推進室は、平成26年6月11日(水)16時~17時に、平成26年度第1回「さんかくカフェ」を開催しました。
「さんかくカフェ」とは、参加者同士がお茶を飲みながら語り合うことを通して、男女共同参画に向けたよりよい支援のあり方を考え、参加者同士がつながることを目指すものです。

今回の「さんかくカフェ」は、「学長と語り合う 男女ともに働きやすい・学びやすい弘前大学」をテーマとし、佐藤敬学長と参加者とが男女共同参画の現状や悩みを車座で語り合いました。参加者は26名でした。

まず、ワークライフバランスが話題にあがり、特に子育て中の職員を職場で支援することをめぐるジレンマが参加者から切実に語られました。
例えば職場として子育て中の職員を支援したいものの、専門職ゆえに代替人員を用意しにくいという現状が紹介されました。しかも、そのような子育て中の職員への支援は、子どもが急な病気になったときなど予測不可能な事態でこそ問われるものであるということも指摘されました。こうした事態については、もちろん「職場で」支援することが必要ですが、その「職場それ自体を」いかに支援するのかが重要であることを、参加者で課題として共有できたといえます。

会の中ほどでは、今年度本学の「子育て・介護中の研究者支援制度」を利用されている皆川智子先生(医学部附属病院)に子育てと研究との両立に関して簡単に話題提供して頂きました。
皆川先生の具体的な話題提供に刺激され、ここから主に2つの課題について参加者で熱心に語り合いました。1つは育児休業後の支援、特に子どもが小学校に入ってからの支援です。「小1の壁」と言われるように、夕方や夜まで預かってくれた保育所を卒園し小学1年生になると、子どもは14時から15時頃に下校するようになります。そのとき、誰がどのように子どもの面倒をみるのかが問題になります。話し合いのなかでは、ここに学生やボランティアセンター等の本学の資源を活用できるのではないかといった意見もでました。もう1つは、女性の身体のケアに関することです。現在は、つわりや生理痛のときに横になって休めるような場所がないという意見がありました。

学長からは、「男女共同参画が当たり前の社会」を目指さなければならない、同時に周囲の支援環境に「甘える」ことも必要で、遠慮せずに「甘えることが出来る」職場環境づくりの重要性が指摘されました。また、今回の話し合いのなかで提起された病児保育や休憩室などの課題、さらには女性役員の増加等について検討していきたいといった具体的で前向きな発言を頂戴しました。

今回は学長にご出席頂いたことで、出席者の主張も熱く、いつも以上に建設的な意見交換ができたと思います。困難を共有することと同時に、進むべき理想や具体策を皆で知恵を出しあい、つくりあげていくことの〈楽しさ〉や可能性を感じたひと時でした。

終了後に実施したアンケートには、「職場ごとに抱える悩みが異なり、様々な立場の人の意見が聞けて、視野が広まりました」「学長から弘大の理想像や状況を聞くことができた」「病児保育と『小1の壁』に今からビクビクしています」といった感想のほか、「もっと男性からの意見を聞きたいと感じた。出産はともかく育児は男性もしているのだから、そのあたりの意見や考えも聞きたい」「大学施設に母性保護を支援するものが足りないと感じた」「男女ともに大学内に休憩スペースがもっとあるといいのでは?」などの具体的な提言まで、たくさんの感想を頂戴しました。頂いたご意見は今後の推進室の事業に役立てていきたいと思います。ご協力ありがとうございました。

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